補助金含む国の予算は「概算要求」から始まる
毎年この時期になると次年度予算編成に向けて各省庁は要望等を公表します。
8月31日付けで経済産業省は平成30年度予算「概算要求」を公表しました。
中小事業者の利用する補助金募集も、この「概算要求」に基づいて最終的に決定されます
国の予算編成プロセス
■概算要求(8月下旬)
■各省庁は概算要求書を財務省へ提出
■予算編成の作業(9~12月)
■財務省にて予算案の査定
■財務省原案の策定(12月中旬)
■財務省により取りまとめられ各省庁に内示
■政府案閣議決定(12月下旬)
■政府内で調整された予算案を財務大臣は閣議に提出
■国会に予算案提出(翌年1~3月)
■国会審議のうえ予算成立
■予算の執行、政策の実施(翌年4月~)
次年度募集の想定される補助金
「概算要求」の内容から次年度の補助金募集の行方について、見当することが可能です。
小規模事業対策推進事業(次年度66.0億円←今年度当初49.4億円)
■小規模事業者持続化補助金(補助率2/3、上限額50万円)
事業承継・再編・統合集中実施事業(新規16.2億円)
■事業承継・再編・統合促進補助金
①ベンチャー型事業承継等の経営革新タイプ(補助率2/3、上限200万円)
②「事業再編・統合」タイプ(補助率2/3、上限1000万円)
③世代交代準備タイプ(補助率2/3、上限50万円)
ふるさと名物応援事業(16.0億円←13.5億円)
■ふるさと名物支援事業(補助率1~2回目2/3、3回目1/2、上限原則として500万円)
海外展開戦略支援事業(36.6億円←23.9億円)
■海外展開戦略支援事業補助金
①輸出企業の場合(補助率1/2、上限50万円)
②直接投資の場合(補助率1/2、上限140万円)
③WEB支援の場合(補助率1/2、上限200万円)
地域創業活性化支援事業(新規10.0億円)
■地域創造的起業補助金(補助率1/2、上限200万円)
準備は早いに越したことはない
この「概算要求」は今後の国会審議をもって最終決定されます。
修正される可能性は大いにあります。
募集開始の知らせを知ってから補助金申請をすると、なかなかうまくいきません。
自社の計画を勘案しながら、余裕をもって補助金申請の準備をするといいですね。
編集後記
「概算要求」段階であっても、予算の行方を把握しておくと計画をたてやすいですね。
また、補正予算も組まれてゆくので、要チェックです。