「未来に先回りする思考法」で示される未来
IT、AI、フィンテック、ブロックチェーンなど、テクノロジーの進化には正直ついていけてません。
現在の延長上にある未来のおおよその姿をイメージすることなど、当然できずにいました。
そのような時に手に取ったのは「未来に先回りする思考法」という本です。
著者の佐藤航陽氏は東証マザーズに上場している株式会社メタップスの代表取締役です。
佐藤氏について何の知識もないまま読み進めていくうち、「すごい内容」であることに驚きました。
テクノロジーの進化と共に現代社会を俯瞰的に捉え未来の姿を分かりやすく明解に語られているからです。
現代社会に至る過程を淡々と的確に表現
自分の理解できていないことは、モノゴトを考えるうえでのベースには通常なりえません。
一方テクノロジーの進化は目覚ましく、開発された先端技術は既に社会を大きく変革しつつあります。
そのためわたしは変化を受動的に受けとめているという奇妙な違和感をずっと感じていました。
この本はどこかにくすぶっていたモヤモヤを払拭してくれたのです。
現代社会に至るひとつひとつの流れはオーソドックスな内容の積み重ねです。
また今の時代を映す「国家と企業」の境の消失、「資本主義」から「価値主義」の移行など納得いくものでした。
既に決まっている未来の姿
テクノロジーの進化は人間の制御の範囲を超え、人間を支配するというくだりはやや不安感を覚えました。
しかし悲観的な未来を想定している訳ではありません。
変革していく社会の未来の方向性は決まっていて、明確になっていないのはタイミングだけのようです。
まだ見えない未来の姿も、彼らには明確に見えているのでしょう。
最近読んだなかで最も刺激を受けた本でした。
時代を読み取るキーワード
■すべてを「原理」から考える
■「必要性」によってテクノロジーは生まれる
■価値観は「不安」と「利便性」のバランスによって切替わる
■想像できる技術は全て実現する
編集後記
久しぶりにパスポートの申請手続きをしました。
海外渡航の予定を立てている訳ではありません。
そのうち出掛けようとする時のための準備です。