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事業者の将来展望を描くとき、決算書は見ないで考える理由

最優先は改善策のアイデア出し

事業経営サポート業務に取組んでいて、決算書の提出を求めることはそう多くありません。
融資申請や利益率向上の相談などを除き、事業改善策は全て相談者との会話によってのみ組み立てています。

銀行員時代とは大きく変わったことのひとつだと言えます。
決算状況などは二の次で、改善策のアイデア出しを最優先に相談対応するようになりました。

出来たらいいなという視点

過去の経緯は別にしてこれからの事業に注力するのなら、決算書に捉われないのは当然のことかもしれません。
とにかく、このように出来たらいいなという視点で考えられるアイデアを総動員するようにしています。

決算書を見ずに改善策を策定する効果
■これまでの経緯に捉われない自由な発想
■改善策のアイデア出しに集中
■相談者と一体化した検討

どうしたら実現できるかは後から

作り上げた改善策の実行段階では、決算書を見ないわけではありません。
必要な資金の準備や必要に応じて返済条件の変更を金融機関と交渉しなければならないからです。

ここからは、資金繰りを含めた現実的なシナリオを立てることとなります。
最大のポイントは過去の決算実績ではなく改善策の実現可能性でしょう。

金融機関においては貸出管理の立場から、決算書は最初からセットの考え方を取ります。
真面目な人物ほどそうした傾向は強く、そうした姿勢を否定するつもりはありません。

しかし、これでは過去の実績をベースとする中途半端な発想しか生まれてこないことも事実です。
事業者を支援する立場で貸出リスクを負う必要もないのであれば、初めに決算書を見せてもらわなくとも問題ありません。

実行出来たらいいなというプランを作れたならば、後からどうしたら実現できるかを一生懸命考えるだけです。

編集後記

前の職場の先輩とたまたま同席して懇談する機会がありました。
その先輩は新しい事業を立ち上げられ、現在経営者です。
話される内容を聞いていて感じたのは、お互いの考え方の変化の違いでした。

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