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出家の覚悟と個人事業主の覚悟

看護師で僧侶の玉置氏

4/17のNHK「クローズアップ現代」では僧侶となった看護師さんの活動を取り上げていました。
「死とどう向き合うか」という重たいテーマです。

日常の中で見過ごしてしまいがちであるけれど、避けては通れないテーマであり玉置氏(看護師僧侶)の話には胸に迫るものを感じました。
すぐに著書「死にゆく人の心に寄りそう~医療と宗教の間のケア~」(玉置妙憂著)を読ませていただきました。

「一人であること」に向き合う厳しさ

玉置氏は病院での医療ケアの現場やご主人の死に立ち会うという経験を通じて、50歳を過ぎ出家されています。
死を意識する人は「自分は一人であること」に向き合わなければならず、看護師の自分はそうした患者さんに対応できなかったと語られていました。

出家の理由は「一人であること」について語りたい人たちの気持ちを受けとめられるようになるためだということです。
著書を読みながら、色々なしがらみから離れて人々が自分のことについて考えている行為を漠然と頭に描いていました。

社会で生きてゆく(=働く)うえで、皆色々なしがらみを持っています。
組織で働いていると特にそうでしょう。

独立し個人として生きている事業主も「一人であること」に向き合っています。
局面は全く違うものの、わたしは何故か個人事業主の心情と重なるものを感じました。

人の心を受けとめる懐の広さ

不安定な状態のときに人は誰かにそのことを語りたいものです。
必ずしも共感してもらいたい訳でなく、ただ聞いてもらいたいのでしょう。

事業者の支援者という立場でもそうした人の心を受けとめきれる懐の広さを求められます。
要領の良いアドバイスは出来なくても、人の心を受けとめられるようになりたいものです。

出家することはできませんが。

編集後記

午後、東海地方から九州へ引越してこられる方の創業相談対応しました。
相談者はご主人の転勤についてくる奥様。
初めての九州であることもなんのその、たくましさに感心。

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